「洗濯機のかさ上げって、うちにも必要なの?」。洗濯機の設置に伺うと、このようなご質問をよくいただきます。

  • 排水ホースの取り回しに困っている

  • 真下排水の場所に設置する

  • 洗濯機の下を掃除しやすくしたい

  • ドラム式をかさ上げしたい

かさ上げは、どの家庭でも必ず必要というものではありません。一方で、設置環境によってはかさ上げをしたほうが排水ホースまわりに余裕ができ、安心して使えることもあります。

この記事では、実際に洗濯機の設置・かさ上げ作業を行っている洗濯機サポート便が、現場での経験をもとに、かさ上げのメリットとデメリット、注意点、料金を図解でわかりやすく解説します。

1. 洗濯機のかさ上げとは?

洗濯機のかさ上げとは、洗濯機の4つの脚の下に専用の台(かさ上げ台)を入れて、本体の位置を高くすることです。

本体の下にすき間ができるため、排水ホースを通すスペースを確保しやすくなったり、洗濯機の下を掃除しやすくなったりします。

洗濯機サポート便で標準的に使っている部材高さ約10cmのかさ上げ台を標準的に使用しています。ただし、設置環境や洗濯機によって適した高さ・部材が異なる場合があります。

2. かさ上げが必要になりやすい3つのケース

現場で、かさ上げをおすすめすることが多いのは次の3つのケースです。

ケース1:洗濯機本体が排水ホースを踏んでしまう

設置場所によっては、洗濯機の脚や本体の下に排水ホースが入り込み、本体の重さでホースが押しつぶされてしまうことがあります。ホースの逃げ場がなくなると、排水の流れが悪くなる可能性があります。

図1かさ上げなし / かさ上げあり

かさ上げなし

かさ上げなしの状態。洗濯機の脚が床の上の排水ホースを踏んでいる

本体の脚が
排水ホースを踏んでいる

かさ上げあり

かさ上げありの状態。約10cmのかさ上げ台で本体が高くなり、本体の下に排水ホースを通すスペースがある 約10cm

本体の下に
ホースを通すスペース

※わかりやすくするための模式図です。実際の排水口やホースの位置は設置場所によって異なります。

ケース2:真下排水の場合

排水口が洗濯機の真下にある「真下排水」の場合、排水ホースを取り回すスペースが少なくなることがあります。機種や設置環境によっては、排水ホースが本体の下面や可動部分に近くなり、運転時の振動などで干渉する可能性があります。詳しくは5. 真下排水の場合の注意点で解説します。

ケース3:洗濯機の下を掃除しやすくしたい

洗濯機の下にスペースができることで、たまりやすいホコリやゴミを掃除しやすくなることがあります。排水ホースに問題がなくても、掃除のしやすさを目的にかさ上げを希望される方もいらっしゃいます。

3. かさ上げのメリット

かさ上げをすると、次のようなメリットがあります。

  • 洗濯機が排水ホースを踏みにくくなる本体の下にすき間ができるため、脚や本体でホースを押しつぶしにくくなります。
  • 排水ホースを通すスペースを確保しやすくなるホースを無理に曲げずに、排水口まで通しやすくなります。
  • 真下排水でホースの取り回しがしやすくなることがある本体と排水口のあいだにスペースができ、作業しやすくなる場合があります。
  • 洗濯機の下を掃除しやすくなるホコリやゴミが取りやすくなることがあります。

かさ上げは、ホースまわりのスペースを確保するための方法です。かさ上げをすれば排水の性能が必ず良くなる、というものではありません。

4. かさ上げしない方がいいケース

かさ上げにはデメリットや、できない場合もあります。特に注意したいのが、給水蛇口との距離です。

洗濯機を高くすると、そのぶん洗濯機の上部と給水蛇口との距離が近くなります。もともと蛇口と洗濯機のあいだに十分なスペースがない場合、次のようなことが起こる可能性があります。

  • 洗濯機と蛇口が干渉する本体の上部が蛇口にぶつかってしまうことがあります。
  • 給水ホースを接続しにくくなる蛇口と本体のすき間が狭く、ホースをうまくつなげないことがあります。
  • 希望する高さまで上げられない蛇口の位置によっては、かさ上げできる高さに限りがあります。
図2かさ上げ前に蛇口の高さを確認

かさ上げ前

かさ上げ前。洗濯機の上の給水蛇口と本体のあいだに余裕がある 余裕あり

蛇口と本体のあいだに
余裕がある

かさ上げ後

かさ上げ後。本体が高くなり、給水蛇口と洗濯機の上部が近くなっている 近い!

蛇口と洗濯機が
近くなる

かさ上げは、高くすれば高くするほど良いわけではありません

そのため、かさ上げをする前には、次の4つを確認することが大切です。

  • 洗濯機本体の高さ
  • 給水蛇口の位置
  • 防水パン(大きさ・形)
  • 排水口の位置

洗濯機サポート便では、写真や現地の状況からこれらを確認し、かさ上げが適しているかどうかをご案内しています。

5. 真下排水の場合の注意点

真下排水とは、排水口が洗濯機の真下(防水パンの中央付近など)にある設置場所のことです。この場合、排水ホースは洗濯機の下を通って排水口につながります。

本体の下のすき間が少ないと、排水ホースを取り回すスペースが足りなくなることがあります。機種や設置環境によっては、排水ホースが洗濯機本体の下面や可動部分に近くなり、運転時の振動などで干渉する可能性があります。干渉が続くと、排水ホースの傷みや破損につながることもあるため、必要に応じてかさ上げでスペースを確保します。

図3真下排水とかさ上げ

かさ上げなし

真下排水でかさ上げなしの状態。防水パン中央の排水口と本体の下面が近く、排水ホースを通すすき間が少ない

本体の下面とホースが
近く、すき間が少ない

かさ上げあり

真下排水でかさ上げありの状態。本体の下面と排水ホースのあいだにスペースができている

本体の下面とホースの
あいだにスペース

※防水パンの中央付近に排水口がある場合の模式図です。必要なすき間やホースの通し方は、機種・防水パン・排水口の位置によって異なります。

真下排水なら必ずかさ上げ、というわけではありません本体の下に十分なすき間がある機種や設置場所では、かさ上げをしなくても問題なく設置できることもあります。機種・防水パン・排水口の位置などを確認したうえで判断します。

6. 縦型・ドラム式どちらも対応できる?

洗濯機サポート便では、縦型洗濯機・ドラム式洗濯機のどちらもかさ上げに対応しています。

縦型洗濯機

かさ上げ対応できます

ドラム式洗濯機

かさ上げ対応できます

標準的に使用しているのは、高さ約10cmのかさ上げ部材です。ただし、すべての洗濯機に同じ高さが合うわけではありません。蛇口の位置や防水パンの形、洗濯機の脚の形などによって、適した高さや部材が異なる場合があります。

引越しや買い替えのタイミングだけでなく、ジモティーなどで中古洗濯機を購入して設置するときにも、かさ上げをあわせてご相談いただくことがあります。中古洗濯機の運び方や購入前の確認ポイントは「ジモティーで購入した洗濯機はどう運ぶ?運搬・設置を業者に頼む方法と注意点」で解説しています。

7. ドラム式で特に注意したい「脚のずれ」

ドラム式洗濯機は本体に重量があるため、かさ上げ台へ正確に載せることが特に重要です。

見た目ではまっすぐ載っているように見えても、脚がかさ上げ台の中心からわずかにずれている場合があります。ずれた状態で使用すると、運転中の振動などによって位置がずれていき、かさ上げ台から洗濯機が落ちてしまう可能性があります。

図4ドラム式は4つの脚を正しく載せる

OK

上から見た図。4つの脚がすべて、かさ上げ台の中央に載っている正しい状態

4つの脚が
台の中央に載っている

NG

上から見た図。右下の1つの脚が、かさ上げ台の中央から少しずれて端にかかっている注意が必要な状態

1つの脚が
台から少しずれている

※洗濯機を上から見た模式図です。点線の枠が洗濯機本体、四角がかさ上げ台、黒い丸が洗濯機の脚を表しています。

実際にあったご相談洗濯機サポート便でも、「かさ上げ台から洗濯機が落下してしまった」というご相談を受けたことがあります。正しく載っていれば過度に心配する必要はありませんが、だからこそ設置時の確認が大切です。

かさ上げ後は、次の点を確認することが重要です。

  • 4つの脚が、すべてかさ上げ台に正しく載っているか
  • かさ上げ台がずれていないか
  • 洗濯機が水平になっているか

8. 自分でかさ上げできる?

かさ上げ台は市販もされているため、ご自身で取り付けることもできます。ただ、実際の作業では洗濯機を持ち上げながら、4つの脚を正確にかさ上げ台へ載せる必要があり、思ったより難しいと感じる方も少なくありません。

縦型洗濯機の場合

ドラム式より軽い機種が多いものの、持ち上げながら4つの脚を正確に載せるのは簡単ではない場合があります。

ドラム式洗濯機の場合

本体が重いため、持ち上げながら4つの脚を正確に載せる作業は難しくなります。

無理に持ち上げると、次のようなことが起こる可能性があります。

  • 腰や手を痛める重いものを無理な姿勢で持ち上げると、体に負担がかかります。
  • 洗濯機を倒してしまう片側だけを持ち上げたときなどに、バランスを崩すことがあります。
  • 壁や床を傷つける狭い場所では、本体が壁や床に当たってしまうことがあります。

人手があり、無理なく作業できる場合はご自身でも対応できます。難しいと感じた場合は、無理をせず業者への依頼もご検討ください。

9. かさ上げ料金

洗濯機サポート便のかさ上げ料金は、次のとおりです。縦型・ドラム式で共通です。

かさ上げ料金

工賃
2,000円
部材費
2,500円
工賃+部材 合計
4,500円

※特殊な設置などで2名作業が必要な場合は、作業員追加による別途費用が発生する場合があります。

2名作業になる可能性があるケース

次のような場合は、安全に作業するために2名での作業になる可能性があります。

  • 特殊な場所への設置設置場所の形や広さなどにより、1名での作業が難しい場合です。
  • 特殊なかさ上げ台への設置標準の部材とは異なるかさ上げ台を使う場合です。
  • その他、1名で安全に設置することが難しい場合現地の状況によって判断します。

この場合は、作業員追加による別途費用が発生する場合があります。必要かどうかは写真などで状況を確認し、料金とあわせて事前にご案内します。

防振ゴム(振動対策)について

洗濯機サポート便では、防振ゴムについても対応しています。振動対策についてもご相談いただけます。

ただし、振動や音の原因は、設置状態や床の状況などさまざまです。防振ゴムを付ければすべての振動・騒音が必ず解消する、というものではありません。

洗濯機の設置・取り外し・運搬の料金はトップページの料金表で、洗濯機を運ぶ場合の料金の考え方は「洗濯機だけ運んでもらうといくら?運搬料金と業者に頼むときの注意点」でご確認いただけます。

10. 設置後に確認すること

洗濯機サポート便では、かさ上げをして設置したら終わりではなく、試運転まで行って確認しています。かさ上げ後に確認している内容は次のとおりです。

  • 洗濯機が正しくかさ上げ台に載っているか4つの脚がそれぞれ台に載っているかを確認します。
  • 水平になっているか本体が傾いていないかを確認します。
  • 排水ホースの取り回しホースが踏まれたり、無理に曲がったりしていないかを確認します。
  • 給水接続蛇口と給水ホースが正しく接続されているかを確認します。
  • 試運転実際に洗濯機を動かして、運転の様子を確認します。
  • 給水・排水部分からの水漏れ試運転のあとに、給水・排水部分から水が漏れていないかを確認します。

設置しただけで終わりにしません試運転と、給水・排水部分からの水漏れの確認まで行ってから、作業完了としています。

11. よくある質問

洗濯機のかさ上げは必ず必要ですか?

必ず必要というわけではありません。排水口の位置、排水ホース、蛇口の高さ、防水パンなど設置環境によって判断します。

真下排水ならかさ上げした方がいいですか?

真下排水では排水ホースを通すスペースが少なくなる場合があります。機種や設置環境によって異なるため、排水口の位置や本体との距離を確認して判断します。

ドラム式洗濯機もかさ上げできますか?

はい。縦型・ドラム式ともに対応しています。ドラム式は重量があるため、かさ上げ台へ正確に載せることが特に重要です。

かさ上げ料金はいくらですか?

工賃2,000円、部材費2,500円で、通常は合計4,500円です。特殊な設置等で2名作業が必要な場合は別途費用が発生する場合があります。

自分でかさ上げできますか?

機種や設置環境によっては可能ですが、洗濯機を持ち上げながら4つの脚を正確に載せる必要があります。特にドラム式洗濯機は重量があるため、無理をせず必要に応じて業者への依頼をご検討ください。

防振ゴムも対応できますか?

はい。振動対策についてもご相談いただけます。